お金

お金は、夢の中では自分の力と、気持ちの巡りの姿として読まれてきた。どれだけ持っているかより、どう入ってきて、どう出ていったかに意味がある。夢占いでは、お金を得る夢より、失う夢のほうが吉とされることが多い。古いものが出ていって、新しいものが入ってくる余地ができる、という読み。日本の縁起では、お金は巡らせるもの、清めるものとされてきた。
お金の夢
お金の夢が表すのは、金運だけではない。自分の価値、使えるエネルギー、人との貸し借り、愛情のやりとり。夢の中のお金は、それらを数えられる形にして見せている。
読み分けの鍵は二つ。
- お金が入ってきたのか、出ていったのか:夢占いでは、逆夢として読むことが多い。得る夢は力の使いすぎへの知らせ、失う夢は厄が落ちる知らせ
- そのとき、どんな気持ちだったか:失っても身軽に感じていたなら、手放す準備ができている。得ても落ち着かなかったなら、受け取り方を見直す時期
お金を拾う夢
夢占いでは、お金を拾う夢は喜びすぎないほうがいい夢とされる。拾うのは自分のものではないお金で、運を前借りしている、あるいは、目の前の小さな得に気を取られている知らせ。とくに小銭を拾う夢は、細かいことに力を散らしている時期。
お札や金貨を拾った夢なら、読みが変わる。思いがけない機会が足元にある知らせで、拾ったあと交番に届けた夢なら、その機会を正しく生かせる。→ 金色
お金を見つける・探す夢
家の中や引き出しからお金を見つける夢は、自分の中に眠っていた力に気づく夢。忘れていた特技や、昔の人脈が生きてくる。反対に、お金を探し回る夢は、自分に足りないものが何かを探している時期。
お金をもらう夢
誰からもらったかで読む。家族や身近な人からなら、その人との間に助け合いの流れがある。知らない人からなら、思いがけない方向から力を借りる機会。ただ、ほしくないのに押しつけられた夢は、人からの期待を背負いすぎている知らせ。
お金を落とす・なくす夢
不安になる夢だが、夢占いでは吉夢とされる。厄落とし。抱えていた重たいものが、知らないうちに落ちていく。落としたことに気づいても慌てなかったなら、もう手放していいものがある。
お金を盗まれる夢
これも逆夢として読まれ、金運が上向く前触れとされる。同時に、自分の時間や力を、誰かに持っていかれている感覚の表れでもある。盗んだ相手の顔が見えていたなら、その人との関係に目を向ける。
お金を盗む夢
自分がお金を盗む夢は、手に入れたいものがあるのに、正面から求められずにいる知らせ。盗んだあと怖くなった夢なら、その気持ちを口に出していい時期に来ている。
お金を払う夢
払う夢は、厄を払う夢でもある。気持ちよく払えていたなら、人間関係や仕事の借りが片づいていく。高すぎて払えなかった夢は、自分の力以上のことを引き受けている知らせ。
お金を貸す・借りる夢
貸す夢は、人に力を分けている時期。知らない人に貸したなら、自分の力が思わぬところで役に立つ。借りる夢は、人の助けを受け取っていい時期。一人で抱えずに頼る先がある。
お金が足りない夢
買い物でお金が足りなくなる夢は、自分にはまだ足りないと感じている気持ちの表れ。何が買えなかったかを思い出すと、今ほしいものの正体が見えてくる。
大金・大量のお金の夢
大金を手にする夢は、気持ちが大きくなっている時期。勢いのあるときで、始めるには向いている。札束に埋もれて苦しかったなら、背負っているものが重くなりすぎている。→ 宝くじ
昔のお金・見たことないお金の夢
古い硬貨や、今は使われていないお札の夢は、過去に置いてきた力や縁が戻ってくる知らせ。見たことのないお金なら、まだ知らない価値の世界へ入っていく入口。
偽札の夢
偽物のお金を受け取る、使う夢は、見かけと中身が合っていないものへの知らせ。うまい話や、自分を偽っていることがないかを見る時期。
お金を数える夢
数える夢は、持っているものを確かめる夢。数えて満ち足りた気持ちになったなら、すでに十分なものが手元にある。何度数えても合わない夢は、気がかりなことが一つ残っている。
現実でお金に出会ったとき
- 道でお金を拾った:昔から、拾ったお金は自分の懐に入れないほうがいいと言われてきた。持ち主の気が残っているお金だから。交番に届けると、拾った縁がきれいに巡っていく
- お金がどんどん出ていく:出ていく時期は、入ってくる前の空け渡しとされる。財布の中を整え、レシートや使わないカードを出して、お金の通り道をつくる。→ 財布
- 古いお金が出てきた:引き出しや古い財布から出てきたお金は、過去からの小さな贈り物。神社のお賽銭にして、巡りに戻す人も多い
日本の縁起
日本でお金にまつわる縁起には、弁財天と蛇が深く関わっている。
- 銭洗弁財天(鎌倉):文治元年(1185年)の巳の年、巳の月、巳の日に、人の頭に蛇の体をもつ宇賀福神が源頼朝の夢に現れ、この地の湧き水で神仏を供養せよと告げた、というのが始まりと伝えられる。のちに北条時頼がその水で銭を洗い、一族の繁栄を願った。洗ったお金は、使って世の中に巡らせるとよいとされる。夢のお告げから生まれた金運の社。→ 蛇、神社、神様、水
- 巳の日:弁財天の使いである蛇の日。12日に一度巡ってくる
- 寅の日:虎は「千里を行って千里を帰る」と言われることから、出ていったお金が戻ってくる日とされる。財布の使い始めによい日
- 一粒万倍日:一粒の籾が万倍に実る日。お金にまつわることを始めるのによい日とされる
- 五円玉:「ご縁」に通じるので、お賽銭によく選ばれる。表に稲穂が刻まれている
- 招き猫:右手を挙げた招き猫はお金を招くとされる。小判を抱えた姿も多い。→ 猫
- 末広がりの八:漢字の八が下に向かって広がる形から、縁起のいい数とされる。→ 数字
タロットのお金
タロットでお金を表すのは、小アルカナのペンタクル。金色の円盤に五芒星が描かれ、古いタロットでは「コイン(金貨)」と呼ばれていた。以下はウェイト版の絵柄。
- ペンタクルの4:王冠の上に1枚、胸に1枚、足の下に2枚、金貨を抱え込んで座る人物。手放せないことと、守ること
- ペンタクルの6:天秤を持った商人が、ひざまずく二人に金貨を分け与える。与えることと受け取ることの釣り合い。お金を貸す・もらう夢と重なる札
- ペンタクルの10:アーチの下に集う家族と、犬を連れた老人。10枚の金貨が生命の樹の形に並ぶ。受け継がれる豊かさ
大アルカナでは、次の2枚がお金の巡りと結びつく。
- 女帝:実った麦畑の中に座る女性。豊かさと実り。与えれば与えるほど満ちていく豊かさ
- 運命の輪:巡り続ける輪。お金が出ていく時期と入ってくる時期が、順に巡ってくることを表す
お金の夢を見た日に 運命の輪 が出たなら、出ていったものが戻ってくる流れの途中にいる。
世界の象徴としてのお金
- 金蟾(きんせん):中国の縁起物で、口に銭をくわえた三本足のカエル。財を呼び込むとされ、口の銭が部屋の内側を向くように置く。→ カエル
- 丸い形に四角い穴の銭:古い中国の銅銭は、丸い外形が天、四角い穴が地を表すとされた。日本の寛永通宝も同じ形
- 泉に投げるコイン:ローマのトレビの泉には、後ろ向きにコインを投げ入れると、またローマに戻ってこられるという言い伝えがある。お金を手放すことで、縁を未来につなぐ
銭洗弁財天で洗ったお金も、トレビの泉に投げたコインも、一度手を離れてから福を連れて戻ってくる。夢の中でお金が出ていったなら、それは次に入ってくるものの場所が空いたということ。

関連する項目
今日の一枚
大アルカナから一枚。
