好きな人

好きな人が夢に出てくるのは、その人への想いが、眠っている間も自分の中で動いているからと読まれる。昔の日本では、恋しい人が夢に現れるのは、相手が自分を想ってくれているからだとも考えられた。夢は、想いが行き来する通い路だった。夢の中の二人の様子は、相手の本心の答えというより、今の自分の想いの形を映している。読み分けの鍵は、相手が自分にどう接していたかと、目が覚めたときに残っていた気持ち。
好きな人が夢に出てくる意味
夢占いでは、好きな人の夢の多くは、恋が自分の中で育っている知らせ。会いたい、近づきたいという気持ちが強いときほど、夢に出てきやすい。同時に、その人が持っている明るさや優しさを、自分も手に入れたいという気持ちの表れでもある。
読み分けの鍵は二つ。
- 相手がどう接していたか:優しかったか、そっけなかったか、他の人を見ていたか
- 目が覚めたとき、自分がどう感じていたか:嬉しかったか、切なかったか、不安だったか
嬉しさが残っていたなら、その温かさは、今日の自分を動かす力になる。
状況ごとの読み
毎日・何度も夢に出てくる
同じ人が毎晩のように出てくるのは、想いがいちばん強くなっている時期。夢占いでは、恋が次の段階へ動く前触れとも読まれる。一方で、想いを一人で抱えすぎているときにも続く。夢の中の相手の表情が少しずつ変わっていくなら、自分の中の答えも動いている。
イチャイチャする・ハグする夢
近づきたい気持ちがそのまま出た夢で、恋の運気が上向いている知らせとされる。抱きしめられて安心したなら、誰かに受け止めてほしい気持ちが強くなっている。好きな人が泣いていて抱きしめる夢は、相手の弱いところまで受け止めたい、という想いの深まり。
キスする夢
夢占いでは、キスは心を通わせたい気持ちの表れ。相手からだったなら、自分が認められたい気持ちが強くなっている。甘い夢で終わったなら、関係が近づくきっかけを待つ時期。
手を繋ぐ夢
手を繋ぐ夢は、相手と同じ方向を歩きたい気持ち。信頼で結ばれたいという、落ち着いた想いの夢で、関係がゆっくり深まる知らせとして読まれる。
告白する夢・告白される夢
告白する夢は、想いを外へ出す準備ができてきた知らせ。告白される夢は、相手からの好意を待っている気持ちの表れで、自分に自信を持っていい時期を告げる。
付き合う夢・両思いになる夢
夢の中で両思いになれたなら、恋の運気は上向いている。夢は、叶った先の自分の姿を先に見せている。付き合う前の、どきどきする場面だけが続いたなら、今の距離感そのものを楽しんでいる。結婚する夢は 結婚 に。
冷たくされる・無視される夢
いちばん落ち込む夢だが、相手の気持ちを告げる夢ではない。夢占いでは、冷たい相手は自分の中の不安の姿。嫌われたくない、近づきすぎたくない、という気持ちが相手の顔を借りて出てくる。こういう夢は、逆夢として受け取られることも多い。
振られる夢
振られる夢も、不安の夢。想いが強くなったぶん、失うことが怖くなっている。夢の中で泣けたなら、張りつめていた気持ちが流れた。目覚めて少し軽くなっていたなら、それで十分。
他の人と仲良くしている・彼女がいる夢
好きな人が他の人とイチャイチャしている、恋人ができていた夢。夢占いでは、自分に自信が持てていないときの夢。相手の隣に立つ誰かは、自分がなりたい姿であることも多い。その人がどんな様子だったかが、今の自分に足りないと感じているものを教えている。→ 浮気
連絡が来る・話す夢
連絡が来る夢は、関係が動くきっかけが近い知らせ。話す夢は、何を話したかを思い出す。楽しい会話なら、現実でも話しかけていい流れが来ている。
好きな人の夢に自分が出たい・好きな人の夢を見たい
相手の夢に出たい、相手の夢を見たい、という願いは古くからある。万葉集には、袖を折り返して寝ると夢で恋しい人と逢える、という俗信を詠んだ歌の問答が残り、古今集の小野小町は、夜の衣を裏返して着て恋しい人を夢に待った。どちらも、想いを夢の通い路に乗せるためのまじないだった(下の「日本の言い伝え」)。
相手の気持ちと夢
相手も自分を想っているのか
「相手も同じ気持ちなのか」は、いちばん多く検索される問い。万葉の頃の人は、恋しい人が夢に現れるのは、相手が自分を想ってくれているから、と考えた。一方で平安の小野小町は、「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ」と、自分が想いながら眠ったから見えたのかと詠んでいる。
夢は、どちらの想いも運ぶ道とされてきた。見た夢が相手の心を決めるわけではない。ただ、夢で会えた朝は、その道が今はつながっている、と受け取っていい。
生霊が来ているのか
毎晩出てくると、相手の生霊ではと気にする人もいる。『源氏物語』では、物思いをする人の魂は体から抜け出してさまようと語られる。『伊勢物語』には、夢に男が現れたと告げた女に、男が「想いが余って抜け出た私の魂だろう、夜更けに見えたら魂結びをしてくれ」と返す話がある。想いの強さが魂を相手のもとへ運ぶ、という考え方で、怖がるものではなく、恋の深さの言い表し方だった。
夢が続いて眠りが浅いなら、魂結びを今の暮らしに置き換えて、寝る前に相手のことをいったん脇に置き、自分の好きなことで一日を閉じる。想いは消えずに、自分の手元へ戻ってくる。
既婚者・恋人がいる人が好きな人の夢を見る
今の暮らしの中で、ときめきや、自分を見てもらえる感覚が足りていない知らせ。相手その人より、その人といるときの自分に惹かれている。→ 旦那、浮気
好きな人が夢に出てこない
会いたいのに出てこないのは、想いが強すぎて、心が夢の中まで張りつめているとき。気持ちが少しゆるんだ夜に、ふっと出てくることが多い。
日本の言い伝え
- 袖を返して寝る:万葉集には、袖を折り返して寝ると夢で恋しい人と逢える、という俗信を詠んだ問答がある。男が「袖を返して寝たが、夢に見えたか」と問い(巻十一・2812)、女が「あなたが袖を返した夜の夢だったのでしょう、本当に逢ったようでした」と返す(2813)
- 夜の衣を返して着る:古今集の小野小町の歌「いとせめて恋しき時はむばたまの夜の衣を返してぞ着る」(554)。寝間着を裏返して着ると恋しい人を夢に見る、という当時の俗信を詠んでいる。好きな人の夢を見るおまじないとして、今も語られる
- 魂結び:体から抜け出ようとする魂を、衣の褄(つま)や紐を結んで留めるまじない。『伊勢物語』第110段の歌に詠まれている
タロットでは
- カップのペイジ:花模様の服の若者が杯を手に立ち、杯からは魚が顔を出して若者を見つめている。ウェイトは「心の絵が形をとる」札とした。好きな人の夢を見た日にこの札が出たなら、胸の中の想いが、言葉や行動の形をとりはじめる時期
- カップのナイト:翼のついた兜をかぶり、杯を手に静かに馬を進める騎士。ウェイトは「彼もまた夢見る人」と書いた。訪れ、申し出、誘いを表す。好きな人の夢のあとにこの札が出たなら、自分から一歩近づいていい
- 恋人:結ばれること、選ぶことの札。絵柄は 結婚 の項目に

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大アルカナから一枚。
