母親

母親の夢は、自分の中の「守られたい」「守りたい」という気持ちを映す夢とされる。夢の母親は、現実の母その人というより、自分を育ててきたもの、安心して帰れる場所の姿をしている。母親が死ぬ夢や倒れる夢は怖いが、夢占いでは多くが凶夢ではない。母と自分の関係が一段変わる、自分が一人で立つ時期に入る、という知らせとして読まれる。読み分けの鍵は、夢の中の母親の様子と、目が覚めたときに自分に残っていた気持ち。
母親が夢に出てくる意味
夢占いでは、母親は安心・保護・自分の根っこを表す。疲れているとき、誰かに甘えたいとき、自分で自分を大事にできていないときに、母親は夢に出てきやすい。
同時に、母親は「こうあるべき」という声の姿もとる。自分を縛っている決まりごとや、子どもの頃から持っている思い込みが、母親の顔を借りて出てくることがある。
読み分けの鍵は二つ。
- 夢の中の母親がどんな様子だったか:優しかったか、怒っていたか、弱っていたか、若かったか
- 目が覚めたとき、自分がどう感じていたか:ほっとしたか、苦しかったか、寂しかったか
現実の母親との仲がよくても悪くても、この読みは変わらない。夢の母親は、自分の中にある母親の形。
状況ごとの読み
母親が死ぬ夢
いちばん多く検索される、いちばん怖い夢。けれど夢占いでは、親が死ぬ夢は関係が生まれ変わる夢で、吉夢とされることが多い。夢の中の死は、終わりではなく区切り。母親に頼ってきた自分が一区切りつき、一人の大人として母と向き合う時期に入る知らせとされる。
就職、結婚、引っ越し、自分が親になるときなど、母親との距離が変わる節目の前後に見やすい。
- 葬式の夢:母の葬式を出す夢は、古い関係をきちんと送り出す夢。次の関係の形がもう始まっている。→ 葬式
- 夢の中で泣いた:泣いた夢は、気持ちが流れて浄化される夢とされる。泣けた分だけ、心の中に溜まっていたものが軽くなっている
- 何度も見る:同じ夢を繰り返すなら、自分の中で母との関係の変わり目が、まだ途中にある。無理に答えを出さなくても、夢の中身は少しずつ変わっていく
昔から「夢は逆夢」と言い、悪い夢を見たら人に話してしまうとよいとも言われる(下の「日本の言い伝え」)。
母親が病気になる・倒れる夢
母親が弱っている夢は、自分の中の支えが弱っている知らせとされる。安心できる場所が足りていない、自分を後回しにしすぎている。夢は母親の体ではなく、自分の心の疲れを見せている。
目が覚めて母のことが気になるなら、声を聞く理由にしていい。連絡をとりにくい相手なら、自分をいたわる時間を持つことで、この夢の用は足りる。
母親と喧嘩する夢・大喧嘩する夢
夢占いでは、親と喧嘩する夢は自立の夢。言いなりだった自分、遠慮していた自分が、自分の考えを持ちはじめている。夢の中で言い返せたなら、現実でも自分の意見を通す力が育っている。
- よく見る:母親に言えずにいることが、心の中に残っている。言葉にするかどうかより、自分が何を言いたいのかを知ることが先
- 大喧嘩して目が覚めても苛立っていた:自分を縛っている「こうあるべき」への反発が強くなっている。変わりたい気持ちの表れ
妊娠中に母親と喧嘩する夢を見る人も多い。自分が母になる準備として、自分の中の母親の形をいったん崩して組み直している夢。→ 妊娠
母親に怒られる夢
怒る母親は、自分の中の良心や、ブレーキの声。気づかないふりをしていることや、少し無理をしていることがあるとき、母の声で知らせに来る。叱られたことが思い当たるなら、それが夢の答え。思い当たらないなら、自分に厳しくしすぎていないかを見る。
母親が泣く夢
母親が泣いている夢は、自分の中の、傷ついたまま置いてきた気持ちを表す。母の涙は、自分が流せなかった涙の代わりのことがある。悲しい夢に見えるが、しまっていたものが表に出てきたということで、ここから癒えていく。
母親が優しい夢・抱きしめられる夢・甘える夢
守られている夢。疲れているときほど見やすい。夢の中で甘えられたなら、それは今の自分に必要な休息を、夢の中で受け取っていたということ。起きてからも、もう少し自分を甘やかしていい。
現実の母親に優しくされた覚えが少ない人も、この夢を見る。そのときの優しい母親は、自分の中で育ってきた「自分を守る力」の姿。
若い頃の母親の夢
若い母親が出てくる夢は、自分の原点に帰る夢。子どもの頃の気持ち、忘れていた好きなもの、始めた頃の志。若い母親が楽しそうだったなら、自分の中にもまだ新しく始める力がある。
母親が妊娠する夢
新しいものが生まれる知らせ。家族に新しい縁が加わる、あるいは、自分の中で新しい考えや計画が育ちはじめている。母親が身ごもる夢は、自分を育ててきた場所から、また何かが生まれるという夢。→ 妊娠、赤ちゃん
母親がいなくなる・はぐれる・探す夢
母親を見失う夢は、頼るものを手放す時期の夢。不安な夢だが、支えを探している自分に気づかせる夢でもある。探して見つかったなら、支えは思っているより近くにある。見つからないまま目が覚めたなら、自分で自分の支えになる力を育てる時期。→ 迷う
母親を殺す夢
見た人をひどく動揺させる夢。けれど夢占いでは、誰かを殺す夢はその人から受けている影響を断ち切る夢で、自立の夢として読まれる。母親を殺す夢は、母の価値観から離れて、自分のやり方で生きはじめる知らせ。現実の母を傷つけたい気持ちの表れではない。
毎日のように母親の夢を見る
母親の夢が続くなら、自分の心が安心できる場所を強く求めている。環境が変わったばかりのとき、一人で抱えていることがあるときに多い。夢の中の母親の表情を書き留めておくと、変わっていく様子から、自分の心の回復が見えてくる。
疎遠の母親が夢に出てくる
連絡をとっていない母親が夢に出てきても、それは関係を戻せという知らせではない。夢は、自分の中でまだ整理されていない気持ちを、いちばん近い顔で見せている。夢の中の母親が穏やかだったなら、自分の中で何かがほどけはじめている。苦しかったなら、まだ自分を守る距離が要るということ。
どちらの夢も、自分の歩みを止めるものではない。
亡くなった母が夢に出てくる
亡くなった母親の夢は、話す、抱きしめられる、出てきてくれないなど、状況ごとの読みを 亡くなった人 の項目にまとめている。母の場合は、疲れているとき、自分を大事にしてほしいときに出てきやすい。
誰の母親か
- 自分の母親:自分の根っこ、安心、自分を育ててきたもの
- 彼氏・恋人のお母さん:相手との関係が、家族を意識する段階に近づいている。相手の母親に優しくされたなら、関係が深まる知らせ。→ 好きな人、結婚
- 友達のお母さん:その友達と過ごした頃の自分や、その家の空気へのあこがれ
- 知らないお母さん:自分の中の「母性」、誰かを育てたい、守りたい気持ち。→ 知らない人
- 自分が母親になっている夢:責任が増える時期、誰かを守る立場に入っていく知らせ
日本の言い伝え
- 夢は逆夢:悪い夢を見たときに、縁起直しとして言われてきた言葉。夢と現実は逆になる、という意味。母親が死ぬ夢を見た朝にも、この一言がある
- 悪い夢は人に話す:悪い夢は人に話してしまうと正夢にならない、反対にいい夢は人に話さず胸にしまっておく、と言われる。親が死ぬ夢を見たら、話せる相手に「こんな夢を見た」と言ってしまうとよい
- 悪い夢を吉夢に変えるほかの言い伝えは、父親 の項目にまとめている
タロットでは
- 女帝:大アルカナの3番。星の冠をかぶった女性が、実った麦の畑を前にゆったりと座り、かたわらの盾には金星(ヴィーナス)の印、背後には木々と流れ落ちる水。豊かさ、実り、育む力を表す札で、母親の象徴そのもの。母親の夢を見た日にこの札が出たなら、自分を育てる時期、あるいは誰かを育てる力が満ちている
- 皇帝:女帝の次の4番で、父の札。母親の夢を見た日にこちらが出たなら、守られる側から、自分で決めて形にする側へ移る時期。→ 父親

関連する項目
父親・亡くなった人・祖母・実家・家・葬式・妊娠・赤ちゃん・迷う・結婚
今日の一枚
大アルカナから一枚。
