電車

電車の夢は、自分を運んでいく流れと、その流れに乗れているかを映す夢とされる。電車は自分で運転する乗り物ではない。決まったレールを、決まった時刻に、大勢と一緒に進む。だから電車の夢には、周りの流れとの間合いや、人生の節目のタイミングが出てくる。乗り遅れる・乗り過ごす夢は焦りの夢だが、夢占いでは凶夢ではなく、自分の進み方を見直す知らせとして読む。読み分けの鍵は、乗れたかどうか、どこで降りたか、誰と乗っていたか。
電車が夢に出てくる意味
夢占いでは、電車は運勢の流れと、自分を別の境遇へ運ぶものを表す。進学、就職、転職、引っ越し。暮らしが次の駅へ向かっているときに見やすい。
同じ乗り物でも、車は自分でハンドルを握る。電車は、流れに身を預ける乗り物。電車の夢が多い時期は、周りのペースや、決まった段取りの中で進んでいることが多い。
読み分けの鍵は三つ。
- 乗れたか:間に合ったか、乗り遅れたか、乗れずにホームに立っていたか
- どこへ着いたか:目指す駅で降りられたか、乗り過ごしたか、知らない駅に着いたか
- 車内の様子:混んでいたか、空いていたか、誰と乗っていたか、窓の外に何が見えたか
状況ごとの読み
電車に乗る夢
行き先の分かっている電車に落ち着いて乗っていたなら、今の流れに乗れている知らせ。行き先の分からない電車、知らない場所へ向かう電車なら、新しい環境へ運ばれていく途中。不安より楽しみが勝っていたなら、その変化は自分を広げる。
電車に乗り遅れる夢
目の前でドアが閉まる、ホームへ走ったのに発車していた。機会を逃すことへの焦りの夢で、前にうまくいかなかった記憶が顔を出しているときにも見る。旅行の電車に乗り遅れる夢は、楽しみにしていることへの気がかり。夢の中で次の電車を待てていたなら、機会はまたやってくる。
終電を逃す・終電に乗る夢
終電は、これが最後と感じている機会。終電を逃す夢は、「もう間に合わないのでは」という思い込みが強くなっている。終電に駆け込めた夢は、ぎりぎりでも間に合う知らせ。
電車に乗れない・切符が買えない夢
どうしても乗れない、券売機が動かない、切符が見つからない夢。心の中の準備が、まだ整っていない知らせ。何が足りなくて乗れなかったかに、今の自分が引っかかっているものが出ている。
乗り過ごす夢
眠ってしまって降りる駅を過ぎた、気づいたら終点だった夢。大事な合図を見落としていないかという知らせ。疲れているときほど見る夢で、体が「一度止まって」と言っている。
知らない駅に着く夢・知らない駅から帰れない夢
電車を降りたら見たことのない駅だった。静かなホームに一人で立っている。知らない駅の夢は、この先の自分がどこへ向かうのか、まだ見えない不安を映す。同時に、知らない駅は、まだ歩いたことのない道の入口でもある。駅の外が明るかったなら、その不安は新しい場所への期待に変わっていく。帰れずに困っていたなら、戻り道を探すより、降りた場所で何ができるかを考える時期。
電車から降りられない夢
降りたい駅でドアが開かない、人に押されて降りられない夢。周りの流れに運ばれて、自分の意思で止まれないと感じている夢。降りたい駅がどこだったかを思い出す。それが今、本当に行きたい場所。
乗り換え・駅の中で迷う夢
乗り換えの夢は、環境が変わる知らせ。うまく乗り換えられたなら、変化にうまく乗れる。乗り換えの通路で迷う、ホームが見つからない夢は、新しい流れへの移り方を探している。迷う夢そのものの読みは 迷う。
乗り間違える・ホームを間違える夢
選んだ道への迷いが出てくる夢。後から気づいて乗り直せたなら、今からでも選び直せる。
満員電車の夢・空いている電車の夢
満員電車の夢は、人との関わりが多い時期の夢。息苦しかったなら人付き合いに疲れていて、気にならなかったならにぎやかな縁に恵まれている。がらんとした車内は、ひとりの時間。心地よかったなら、自分のペースを取り戻している。
窓の景色・海の上や空を走る電車の夢
窓の外の景色がきれいだった夢は、感じる力が澄んでいる知らせ。電車が海の上を走る、空へ昇っていく夢は、今いる場所から離れて、もっと遠くへ行きたい気持ち。
電車が止まる・事故・脱線の夢
途中で止まる夢は、進めていることに一度区切りが入る夢。事故や脱線の夢は、無理をしている、予定を詰めすぎているという知らせ。事故を外から見ていたなら、周りの変化に振り回されないように。自分が助かったなら、困難を越える力がある。→ 事故
ホームから落ちる夢
ホームや線路へ落ちる夢は、足場が揺らいでいる夢。今の立場や人間関係の中で、不安定さを感じている。→ 落ちる
電車の夢をよく見る
電車の夢が続くのは、暮らしが動いている時期だから。乗れたか、どこで降りたかを書き留めておくと、今の自分が流れのどのあたりにいるかが見えてくる。
誰と乗っていたか
- 家族:家族と同じ方向へ進む時期。行き先を一緒に決めることがある。→ 父親、母親
- 好きな人・恋人:二人の関係が同じ流れに乗っている。隣に座れたなら、距離が縮まる知らせ。→ 好きな人
- 知らない人:これから出会う人、新しい環境の人。話しかけられたなら → 知らない人
- 亡くなった人:会いたい気持ちと、その人との思い出を運んでいる夢。自分だけ途中で降りた、ついて行かずに目が覚めたなら、それでいい。自分の駅はこちら側にある。→ 亡くなった人
物語と言い伝えのなかの電車
- 銀河鉄道の夜:宮沢賢治の童話では、ジョバンニが夢の中で銀河を走る鉄道に乗り、友だちのカムパネルラと旅をする。ジョバンニの切符を見た鳥捕りは、「ほんとうの天上へさえ行ける切符だ」「どこでも勝手にあるける通行券です」と驚く。旅の終わりに、カムパネルラは席から消え、ジョバンニは丘の草の中で目を覚ます。カムパネルラは、川に落ちた友だちを助けて、自分は戻らなかった。亡くなった人と電車に乗る夢は、この物語と同じ形をしている。一緒に乗れても、降りる駅はそれぞれに違う
- きさらぎ駅:2004年、ネットの掲示板に書き込まれた話。いつもの電車が止まらずに走り続け、実在しない駅に着いた、と投稿者は実況のように書き続け、書き込みはやがて途絶えた。知らない駅に着く夢を見て、この話を思い出す人は多い。けれど夢の知らない駅は、自分の心が用意した駅。夢から覚めたとき、自分がちゃんと自分の部屋に戻っていることが、その答えになる
- 猿夢:同じくネットで語られてきた、夢の中の電車から降りられない怖い話。語り手は夢の中で「これは夢だ」と気づいていて、そのたびに目を覚まして、自分の部屋に戻っている。夢の電車は、目を開ければ降りられる
- 夢違観音:法隆寺に伝わる白鳳時代の観音像。祈ると悪い夢を良い夢に変えてくれると言われ、この名で親しまれてきた。事故や脱線の夢を見て胸騒ぎが残る朝は、この観音を思い浮かべて手を合わせ、良い夢へ違えてもらう
タロットでは
- ソードの6:渡し守が、人を乗せた小舟を向こう岸へ漕いでいく。ウェイトは、流れは穏やかで、荷は軽く、渡し守の力に余る仕事ではないと書き、この札に旅、道筋を読んだ。電車の夢を見た日にこの札が出たなら、運ばれていく先は、今より静かな岸
- 戦車:二頭のスフィンクスに引かせた車の上に、王のような人が立つ。手綱は見えず、それでも車は進む。ウェイトは、この札を何より心の勝利の札とした。乗り遅れる夢、降りられない夢のあとにこの札が出たなら、流れに運ばれるだけでなく、自分の意思で進む向きを決められる

関連する項目
迷う・車・家・実家・知らない人・亡くなった人・事故・落ちる・遅刻・財布・好きな人・父親・母親・船・飛ぶ
今日の一枚
大アルカナから一枚。
