鳥

鳥は、空と地上を行き来して、知らせを運ぶものとして読まれてきた。人が届かない高さへ昇り、また降りてくる。夢の中でも、身の回りでも、鳥が来るのは、何かがこちらへ届こうとしているしるし。日本の神話では、鳥は亡くなった人の魂を運ぶものでもあった。そこに、自由、願い、便りの読みが重なる。
鳥の夢
夢占いでは、鳥の夢は多くが吉夢とされる。表しているのは、知らせ、自由、理想、そして心の軽さ。
読み分けの鍵は、鳥と自分の距離。空の遠くを飛んでいたなら、願いや理想がまだ先にある。手や肩に降りてきたなら、知らせはもう自分に届いている。鳥が逃げた、襲ってきたなら、自由や知らせとの関わり方が揺れている。
鳥が空を飛んでいく夢
高く、まっすぐ飛んでいく鳥は、運気が上向く知らせ。自分もどこかへ踏み出したくなっている。群れで同じ方向へ飛んでいたなら、周りと足並みがそろって、物事が進みやすい時期。→ 飛ぶ
たくさんの鳥の夢
たくさんの鳥は、たくさんの知らせ。楽しい鳴き声だったなら、嬉しいことが重なる。白い鳥の群れなら、喜びごとの知らせ。騒がしくて落ち着かなかったなら、周りの声や情報が多すぎて、自分の声が聞こえにくくなっている。
鳥が手や肩、頭に乗る・なつく夢
鳥が自分のところへ降りてくる夢は、鳥の夢のなかでもいい夢。待っていた知らせや、いい縁が近づいている。肩に乗ったなら、身近な人から助けが来る。頭に乗ったなら、ひらめきや考えが形になる時期。なついて離れなかったなら、その幸運は長く続く。
鳥を捕まえる・鳥を飼う夢
願っていたものを手に入れる夢。仕事の成果や、恋の成就として読まれる。インコや小鳥を飼う夢は、身近で小さな幸せを育てている夢。ペットの鳥だったなら、その子が見せてくれた暮らしの温かさを、夢がもう一度見せている。
鳥かごの夢・鳥が逃げる夢
かごの中の鳥は、守られている自分でもあり、閉じ込められている自分でもある。落ち着いて見ていられたなら、今は守られる時期。かごから鳥が逃げた夢は、手に入れかけたものが離れていく不安と、同時に、自分が自由になりたい気持ちの表れ。飛んでいく鳥を見送って清々しかったなら、手放していいものがある。
鳥に襲われる・大きな鳥の夢
鳥に襲われる夢は、怖い夢として検索されることが多い。夢占いでは、周りからの噂や言葉に、心がつつかれているときの夢。大きな鳥に見下ろされていたなら、目上の人や大きな決断が、今の自分には重く感じられている。追い払えたなら、その重さを跳ね返す力はもうある。
鳥が家に入ってくる夢
家に知らせが舞い込む夢。いい便りや来客の知らせとして読まれる。家の中を飛び回って出られなかったなら、家族の間で言えずにいることがある。→ 家
鳥が死ぬ夢・鳥の死骸の夢
驚く夢だが、終わりと始まりの夢。ひとつの願いや計画が区切りを迎え、次の形へ移っていく。たくさん死んでいたなら、疲れがたまって、理想を追う力が落ちている。羽を休める時期として受け取っていい。
鳥の巣・卵・ヒナの夢
巣は家庭、卵とヒナはこれから育つもの。巣に卵があったなら、計画や縁が温まっている。鳥が卵を産む夢は、新しいことが生まれる前触れ。ヒナに餌をあげていたなら、育てているものが育ち盛り。→ 卵
鳥のフンが落ちてくる夢
夢でも「運がつく」と読まれる。金運の夢として、宝くじと一緒に検索されることが多い。→ 宝くじ
鳥の色で読む
現実で鳥に出会ったとき
- 鳥のフンが落ちてきた:「運がつく」として喜ばれてきた。車や服に落ちたときも同じ読み。→ 宝くじ
- 鳥が家に入ってきた・ベランダによく来る:知らせが近づいている。何度も同じ鳥が来るなら、その鳥の種類や色で読む
- 鳥が窓にぶつかった:気づきを促すしるしとして読まれる。窓の外に向けていた注意を、今の暮らしの内側へ戻す合図
- 玄関や道で鳥の死骸を見つけた:身代わりになってくれた、ひとつの区切りが来た、と受け取る人が多い。庭に埋めたり、手を合わせたりして見送ればいい
- 羽根を拾った:見守られているしるしとして持っておいていい。黒い羽根は → 黒
- 鳥が目の前を横切った:流れが変わる合図。朝に鳥の声で目覚めたなら、その日は始まりの日
日本の縁起
- 魂は鳥になって飛ぶ:『古事記』では、倭建命(やまとたけるのみこと)が亡くなって葬られたあと、大きな白い鳥(八尋白智鳥)になって飛び立った。鳥が降りた河内の志幾にも陵が造られ、白鳥御陵と呼ばれた。亡くなった人が鳥の姿で来た、と感じる人がいるのは、こうした古い物語の続きでもある。→ 亡くなった人
- 鳥たちの葬儀:同じく『古事記』の天若日子(あめのわかひこ)の葬儀では、河雁、鷺、翠鳥(かわせみ)、雀、雉がそれぞれ役を務め、八日八夜の弔いをした。鳥は、あの世とこの世のあいだに立ち会うものだった
- ツバメの巣:ツバメが巣をかける家は栄える、と各地で言われてきた。反対に、火事を出す家には巣をかけない、という言い伝えもある。→ 家
- 酉の市:11月の酉の日に、鷲(おおとり)神社などで立つ市。福をかき集める縁起熊手が売られ、開運と商売繁盛を願う。→ 神社
- 神の使いの鳥:八幡の鳩、熊野の烏。→ 鳩、カラス、神様
- 初夢の鷹:一富士二鷹三茄子。→ 宝くじ、富士山
タロットの鳥
以下はウェイト版の絵柄。
- 星:水を注ぐ女性の後ろ、右手の小高い木に、一羽の鳥がとまっている。希望と癒しの札。鳥の夢を見た日にこの札が出たなら、届こうとしている知らせは希望の知らせ
- ペンタクルの9:葡萄の実る庭で、手首に鳥をとまらせて立つ女性。ウェイトは、成し遂げること、確かさの札とした。手に鳥が乗る夢と、同じ像をもつ札
- 世界:四隅に、黙示録の四つの生き物が描かれている。その一つが鷲。完成と、ひとつの旅の終わりを表す
世界の象徴としての鳥
- バー(古代エジプト):人の頭をもつ鳥の姿で描かれた、魂の一つの姿。墓から飛び出して、生者の世界と行き来するとされた
- フギンとムニン(北欧神話):主神オーディンの二羽のカラス。名は「思考」と「記憶」。毎日世界を飛び回り、見聞きしたことを主に伝える。→ カラス
- 青い鳥:メーテルリンクの童話劇(1908年初演)。チルチルとミチルの兄妹が、幸せの青い鳥を探して夜の国や未来の国を旅するが見つからず、家に帰って目を覚ますと、飼っていた鳥が青くなっていた
チルチルとミチルが遠い国で探した鳥は、ずっと自分の家のかごの中にいた。朝のベランダに来て鳴く鳥や、夢の中で肩に降りてきた鳥も、その青い鳥と同じく、いちばん近いところまで知らせを運んできている。

関連する項目
鳩・カラス・フクロウ・飛ぶ・卵・家・白・黒・青・金色・赤・宝くじ・神社・神様・富士山・亡くなった人
今日の一枚
大アルカナから一枚。
